「はじめてのツノガエル飼育」レビュー・2
カエルは色々なバリエーションがあるから迷ってしまいますよね。そんな時は、最低でも一週間は店にストックされていた個体の中から選び、店の人に「餌は何を食べていたか、底床は何を使っていたか、餌は何日おきに与えていた」などを聞いて目安にするとよいでしょう。
次にいよいよカエル選び、日常の管理です。
・最も大切なことは餌付いているか?餌食いはよいか?という点。ツノガエルの仲間は餌を食べない個体はほとんどいないが、ストックされている店で偏食になっている可能性もあるので、餌の種類を店の人によく聞いておく。現地採集個体は輸送のストレスまたは輸入されてから収容されていた環境によって拒食しているものも少なくないので、はじめてツノガエル飼育をする飼育者は入手を控えたほうが無難である。
・鎖骨が不自然に突出していたり、四肢が身体と比較して細い感を受ける個体は、拒食していたり内臓疾患や感染症に罹っている可能性があるので避ける。
・アマゾンツノガエルの場合、腰骨が突出しているのが一般的だが、喉端にスレ傷がある個体はまだ落ち着いていない状態で飼育容器にぶつかっている可能性があるので、喉端の状態もチェックしたほうがよい。
・真上から見て腰骨が左右対称か、指はしっかり揃っているか、後脚をしっかり畳みジャンプできるかなどもチェック可能ならばしたいところだ。
・カエルの皮膚は呼吸の補助をしたり、水分吸収をしたりする重要な器官の一つである。調子が悪い個体は皮膚に変化が見られることもある。健康な個体は皮膚はしっとり湿っていて、ある程度張りとツヤがあるが、健康状態が悪くなってくると、脱皮の皮の一部が身体に残っていたり、乾燥気味で光っていたり、また逆に不自然に水を含んだようなダブダブしたような状態になる。
・瞳孔が左右大きさが違っていたり、不自然に収縮している個体は神経系になんらかの障害を持っている可能性がある。角膜が白濁りしている個体は、ストック状態が悪かったためと考えられ、軽度であれば清潔な環境で飼育すれば治るが、はじめて飼う飼育者は避けたほうが無難である。
・ツノガエルを飼育する方の多くは、最初にベビーサイズ約3〜4cmの子ガエルから飼育すると思われる。丸みを帯び、上記のような不具合のない個体を選んで飼育していくことが望ましい。
・日常管理では、飼育ケース内をなるべく清潔に保つことが大切。基本となるのが、ウールマットの場合、糞が見つかったら速やかに洗浄し、ケースも軽く洗うということ。水生のカエルを飼育する時と同様、水質や飼育ケース内を清潔に保つことが重要である。
・ツノガエル類など地上性のカエルは、その過剰分が尿の中に尿素の形で排泄される。この尿素の形で排泄されたものがウールマットなどに含んでいる水分に溶け、気温が高い時期には糞がなくてもアンモニア臭がする。一週間に最低でも1回はウールマットなりの底床を掃除する必要がある。
・ツノガエル類はできるだけ単体飼育にする。多頭飼育の場合、多少の大小の差ができると動くものに対して反応するので共食いをすることがある。
・1つのプラケースに仕切り板を取り付け二分させ2匹のカエルを飼育する場合、どちらか一方が糞をし、踏みつけたならば、糞をしていなかったもう一方のカエルの底床も洗浄する。
・気温が30℃を超えても夜間に25℃になれば大丈夫だが、絶対に直射日光には当てない。風通しの良い日陰が安心。気温が35℃を超えるようであればエアコンなどで室温を28℃程度にする。気温が高いと代謝が速まり、消化までの時間も速くなるので、当然糞や尿も速く出る。カエルも急速に水分吸収をするようになるので、高気温時には水換えやウールマットなどの洗浄を速やかにする。
・冬場はヒーターなどで保温する。夏場の高気温時に比べると、要求する餌の量も減る。食が細い時には無理に餌を与えない。低温の時期には代謝も鈍っており消化も悪いので、無理に餌を与えると調子を崩す原因となる。最低の温度は16〜17℃だと考えるようにして、15℃以下にならないように保温器具を上手に使う。
・ツノガエルに与える餌の量は飼育温度と深い関係がある。変温動物のカエルは、気温が低く代謝の緩慢時には消化能力が落ちる。このような時には消化に負担のかかる大きなピンクマウスなどを与えない。健康なアダルトサイズのツノガエルであれば、寒い時期は3ヶ月ほど餌を与えなくても大丈夫である。
・気温が暖かい時は多めに餌を与えるようにする。この期間がツノガエル類の成長できる期間で、健康な体を作る良い時期でもある。ちなみに食欲旺盛なツノガエルと言っても程よくお腹がいっぱいになれば食べなくなる。新たに餌を口元に持って行った時に、やや下向きに拒絶する仕草をすることがあるので、その場合はその日の給餌は終了となる。
・適温の範囲であれば、一概には言えないが、500円玉サイズの子ガエルで1〜3日に1回、餌メダカ1〜3匹、人工飼料ならパチンコ玉サイズを目安にする。生後1〜2年以上経った生体の場合、一週間〜数週間に1回の給餌間隔で構わない。
・ツノガエル類は子ガエルから1歳半くらいまでで、ほぼカエルの大きさが決まる。生体になってから多くの餌を与えても大きくならないので、飼育開始当初からカエルの様子を見ながら適度な給餌を心がける。
クサ子:ガブちゃんが生まれたのが多分春先。ということは、来年の秋口までで大きさが決まるってことか〜
大きくなれよ〜\(^^)/
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